取り組み対応7
7.知的障害
知的障害は、発達の時期に知的な機能障害があることによって認知能力が遅れる障害です。
その要因は様々で、自閉症スペクトラムやダウン症などが関与しています。
ただ、乳幼児期では気づかれにくく、幼稚園や小学校に入ってから分かる場合もあります。成長の違いはお子さんの状態に左右され、発達期は18歳まで続きます。
知的障害は療育センターやクリニックで行われる発達検査によって判断されますが、知能指数(IQ)だけでなく、適応能力やコミュニケーション力なども考慮されます。医療機関では成育歴を保護者から聞いたり、行動観察を行ったりして、総合的に診断しています。
知的障害の特徴と分類は、IQの数値と生活能力によって四段階に分けられ、総合的に判断されます。
それぞれの特徴は以下の通りです。
・最重度知的障害:IQ20以下。言葉の発達がなく、叫ぶなどの発音にとどまる。人の判別が難しく、常に介護や保護が必要。適切な訓練で発達が進むことも。
・重度知的障害:IQ20~35。運動能力や言語能力が遅れ、身の回りのことを自分でこなすのが困難。保護や介護が必要。
・中度知的障害:IQ35~50。言葉の遅れや運動能力に遅れが出る。日常生活では自立できることもあるが、他の人のサポートが必要になることも。
・軽度知的障害:IQ50~70。食事や着替え、トイレなどの日常の自立はできることが多い。しかし、言葉の発達がゆっくりで、大人になっても小学生程度の学力となることもある。
知的障害は個々によって特徴が異なるため、早期発見や適切な支援が大切です。周囲の理解や協力も重要で、そのお子さんが持つ能力を伸ばしながら、適度な自立ができる環境を整えてあげましょう。